「優しい力の関節矯正」いまい整体院の今井です。
当院にご来院されるお客様のお悩みで
「首・頭が引っ張られる感じがして辛い」
というお悩みがあります。
首や頭が引っ張られて不快だ
顔をまっすぐに向けられない
頭を後ろに引っ張られる感じがする
など、自分の意思に反して、顔の位置が保てない、邪魔されるという感じに悩まされている方は多くいらっしゃいます。
この首・頭が引っ張られて辛いという症状の原因はいくつかあります。
この記事では、整体師の視点から、「首・頭の引っ張られる感じの辛さ」の原因と対処方法についてお話させて頂きます。
なぜ首・頭が引っ張られる感じがするのか?
人間は顔を真っ直ぐ前に向ける状態が基本になります。
ですから、普通に立ってください、座ってくださいと言われた時には、顔を真っ直ぐ前に向けます。
これは、無意識に行われます。
いつもいつも、顔を真っ直ぐに向けるように意識しなくても、無意識が顔を真っ直ぐに向けてくれています。
ですから、顔・頭が傾いた時には、無意識に真っ直ぐに戻そうとします。
しかし、この時に、体が歪んでしまっていたり、筋肉が固くなっていたらどうでしょうか?
顔を真っ直ぐに向けるのを邪魔してしまいます。
この、顔を真っ直ぐに向けようとするのを邪魔された感じが、首・頭が引っ張られるという感覚です。
つまりは、首・頭が引っ張られる感じの土台には
顔をまっすぐに向けられなくなっている体の状態
があります。
首・頭が引っ張られる感じの原因
首・頭が引っ張られるのは、顔が真っ直ぐに向こうとするのを邪魔されるからです。
その原因は大きく分けて2つあります。
①姿勢が悪く、顔が傾いたままで固まってしまった
首が引っ張られる時に一番考えられるのが、
「姿勢が悪い状態で体が固まってしまった」
という事です。
例えば、首を傾けたまま仕事を長時間・長期間やったりしていると姿勢がそのままで固まります。
すると、それ以外の動作をする時に顔を動かそうとしても、体の筋肉がその状態で固まっていますので、引っ張られたり、突っ張ったりします。
この状態になると、首の筋肉をストレッチするだけでは、首の引っ張られる感じがなくなりません。
体の全体、姿勢が固まっているので、体の各関節の硬い部分を柔らかくして、姿勢を整えることが必要になります。
②「痙性斜頚」という病気
首が引っ張られる時には「痙性斜頚(けいせいしゃけい)」という病気の可能性があります。
この病気の特徴は
「自分の意思とは無関係に、顔が曲がってしまう」
という点です。
首が引っ張られるというよりも、勝手に顔が傾いて、まっすぐ向けない状態です。
痙性斜頚は、姿勢の問題も関係しますが、精神的なストレスの影響なども強いと言われています。
このような状態の時には、一度病院にて診察を受けることをお勧めします。
自分の意思に反して、顔が曲がってしまうのでなければ、多くの原因は姿勢の悪さにあります。
「首・頭が引っ張られる辛さ」と同時に起こりやすい症状
首が引っ張られて辛い時には、姿勢が悪くなっています。
つまり、体が歪んでいます。
そして、多くの方が「肩こり」「頭痛」なども一緒に伴っています。
1.肩こり
首の下に何があるのかといえば、肩があります。
ですから、首が引っ張られるということは、首の土台の肩にも異常があります。
多くの場合は「巻き肩」と呼ばれる、肩の位置が前にズレてしまうという姿勢の異常がみられます。
巻き肩は肩の筋肉が引っ張られますので、それにつられて首の筋肉も引っ張られます。
2.頭痛
首の筋肉は頭にくっつきます。
ですから、首の引っ張られる感じは、頭痛との関係も深いです。
特に「緊張型頭痛」と呼ばれる、筋肉の緊張による頭痛と関係しています。
3.肩甲骨の間のこり
首の筋肉は、肩甲骨のあたりから始まっているものも多いです。
ですから、首の引っ張られ感がある時には、肩甲骨の間にコリがあることがほとんどです。
そして、頭痛を伴っている場合には、まずはこの肩甲骨の間のこりをほぐす必要があります。
※肩甲骨のコリをほぐす方法はこちらでご紹介しています。
⇒お金をかけずに簡単に肩こりを解消する方法。100均グッズを使った本格マッサージ法。
首・頭が引っ張られて辛い時の対処法
1.病院に行く必要があるのかを判断する
まず大切なのが、自分の首の異常が病院に行く必要のあるものなのかを判断することです。
判断の基準としましては
①痛みがあまりに強く、寝ていても座っていても立っていても痛い
②腕や手にしびれ、動かしづらい感じがある
③原因が特に思い当たらないのに急にはじまった
などです。
こういった場合には念のため病院に行きましょう。
2.整体院・整骨院(接骨院)・マッサージ院・鍼灸院に行く
病院に行く必要のないものであると判断できたなら、首の筋肉をほぐす、柔らかくする必要があります。
しかし、首の筋肉というのは、繊細にできていますので、自分でやるとやりすぎてしまったり、痛めてしまったりします。
ですから、整体院や整骨院(接骨院)、マッサージ院や鍼灸院に行くことをお勧めします。
3.自分で出来ることをする
自分で首や頭が引っ張られる辛さに対処したいという方は、出来ることがいくつかありますので、ご紹介します。
首や頭が引っ張られる辛さを改善する時にまず大切なのが、
頭、首より下の状態を整える
ということです。
頭や首というのは、体の中でも一番上にあります。
ですから、土台である頭、首が傾いて歪んでいると、何をしても状態が良くなりません。
ですので、自分で出来る対処法を行う手順は2段階あります。
①頭、首より下の姿勢を整える
②土台を整えた上で、頭を正しい位置に持ってきて、首の筋肉にストレッチをかける
という2段階です。
【自分でできる対処法】1.頭、首より下の姿勢を整える頭、首より下の姿勢を整えるというのは、 背筋を伸ばして肩の位置が正しい状態をつくる ということです。 具体的には ①座り方に気を付ける ②背骨を柔らかくする ③肩の位置を正しい位置に戻す という3つのことをします。 座り方に気をつける姿勢を整える上で大切なのは、きちんと座ることです。 実は一番姿勢が歪み易いのが、立ち姿勢でも寝ている姿勢でもなく、座っている時です。 ですから、姿勢を整える際に一番良いのが、キチンと座ることです。 ①背中を丸めず、骨盤を真っ直ぐ立てて座るまず、背中を丸めないことが大切です。 そして、骨盤を真っ直ぐに立てることです。 骨盤を立てるというと難しいですが、背中を真っ直ぐにすると骨盤は勝手に立ってきます。 逆に背中を丸めると骨盤は倒れてしまいます。 ですから、骨盤を立てるというのが難しければ、背中を真っ直ぐにすることを意識すれば大丈夫です。 「✖背中を丸める」 「○背中を伸ばす」 ②膝を揃えて座る次に膝が揃っているかをチェックしましょう。 どちらかの膝が前に出ている時には、骨盤が歪んでいます。 膝を揃えて座りましょう。 「✖膝が出る」 「○膝が揃う」 ③内股・外股にしない内股や外股も骨盤を歪めます。 また、膝や足首の歪みにもつながりますので、膝を揃えて座りましょう。 「内股」 「外股」 ※座り方はこちらでもご説明していますので、ご参照ください 背骨を柔らかくする座り方に気をつけた後は、背骨を柔らかくしましょう。 背骨を柔らかくするには、2つの方法があります。 それは、 ①伸びる ②ヒネる です。 ①伸びる伸びるというのは、パソコンや勉強などで疲れた時にやる「伸び」です。 背中が伸びることを意識してやりましょう。 伸びは立った状態でも、座った状態でもどちらでもできます。 伸びには、手を後ろに回してやるバージョンもあります。 合わせてやると効果的です。 「伸び(上方向)」 「伸び(下方向)」 ②ヒネるヒネるというのは、後ろを振り向くようにして、体をヒネることです。 ヒネるのは、まず「伸び」をやってからにしましょう。 また、ヒネるのは「伸び」と違って座った状態でないと効果が半減してしまいます。 ですので、ヒネるのは座ってやりましょう。 「ヒネるストレッチ」 ヒネるストレッチの注意点は、背中を丸めてやらないことです。 背筋を伸ばして、やりましょう。 「✖背中を丸めてはやらない」 肩の位置を正しい位置に戻す座り方に気をつけて、背骨を柔らかくしたら、次は肩の位置を正しい位置に戻しましょう。 肩の位置を正しい位置に戻すというと難しく感じますが、やることは簡単です。 それは、 肩甲骨を内側に寄せた状態で、上下運動をする ということです。 ここでひとつ注意点があります。 それは、上記しましたキチンとした座り方で、肩甲骨の運動をするということです。 背中を丸めた状態で肩甲骨の運動をしても、肩の位置が正しい位置には戻りません。 キチンと座った状態で、肩甲骨の運動をしましょう。 「肩甲骨寄せる」 「上下運動」 2.頭を正しい位置に持ってきて、首のストレッチをする頭、首より下の姿勢を整えたら、最後の仕上げです。 頭や首の筋肉を引っ張っている筋肉にストレッチをかけます。 ここで一つ注意点があります。 それは、首の筋肉のストレッチは 頭の位置を正しい位置に持ってきて行う ということです。 通常、首こりや肩こりのある方は、頭の位置が前に出ています。 その状態で、首の筋肉にストレッチをかけても効果があまり出ません。 ですので、首のストレッチをする際には、頭の位置を正しい位置にして行う必要があります。 頭の位置を正しい位置に戻す現代の日本人はパソコンや事務作業、車などの影響で、頭の位置が前に出てしまっています。 ですから、前に出てしまっている頭の位置を後ろに戻す必要があります。 目安は 肩の上に耳が来る位置 です。 頭の位置が前に出てしまっていると、肩よりも耳が前にあります。 この耳の位置を肩の上に持ってくるようにすると、頭の位置が正しい位置に来ます。 「✖頭が前に出ている」 「○肩の上に耳」 首の筋肉のストレッチを行う最後に、首のストレッチをやります。 首のストレッチは、引っ張っている筋肉を伸ばす方向で行います。 強い力でストレッチするのはやめましょう。 気持ちの良い伸び具合で15秒程度伸ばします。 引っ張られる感じが改善すれば成功です。 「首のストレッチ」 手順のまとめ1.頭、首より下の姿勢を整える ①座り方に気をつける ②背骨を柔らかくする ③肩の位置を正しい位置に戻す 2.頭を正しい位置に持ってきて、首のストレッチをする ①頭の位置を正しい位置に戻す ②首の筋肉のストレッチを行う |
首・頭の引っ張られ感は姿勢の問題であれば、必ず改善のみられる症状です。
首の引っ張られ感は大変気になる症状です。
ですから、仕事や勉強の集中力が奪われたりして、非効率になってしまいます。
しかし、首の引っ張られ感はその根本原因である、姿勢の問題を解決すれば、自ずと治っていきます。
原因をハッキリとさせて、一歩ずつ確実に解決していきましょう。